沖電気工業株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 鎌上信也、以下「OKI」)、ZEROBILLBANK JAPAN株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役 堀口純一、以下「ZBB」)および株式会社no new folk studio(本社:東京都千代田区、代表取締役 菊川裕也、以下「nnf」)の3社は、加速度センサーや角速度センサー、無線通信機能を組み込んだ靴を活用して、歩行時の足の運び方の分析から行動変容につなげる仕組みを共同開発しました。歩行やスポーツ時のフォーム分析により、適正なフォームへの誘導や、歩行異常から糖尿病や認知症などの早期発見や未病/予防に効果的な行動促進などへの応用を目指します。OKIは、2018年4月にイノベーション推進部を発足し、SDGs(持続可能な開発目標)の社会課題を解決することを目標に、「医療・介護」の新事業の検討を行っています。超高齢化が進む中、医療費負担や労働力不足などの課題を解決するために、病気になってからの治療ではなく、OKIの得意なIoTを活用して、病気になる前の未病や予防に取り組みます。特に、糖尿病や認知症などの非感染症を減らすことに注力し、高齢者が元気で長く活躍できる社会の実現を目指しています。ZBBは、ブロックチェーン技術(※)を活用し、従業員の“行動・動き”に応じて、企業が任意に付与条件を設定したインセンティブ・ポイントを付与・管理するプラットフォーム「ZBB CORE」を開発しています。今年5月には、OKIと共同開発した「Yume Coin」を発表しています。「Yume Coin」は、ブロックチェーン技術を活用したサービス利用者の行動変容を後押しする仕組みであり、例えば、健康経営を推進する企業において、従業員の健康に資する行動へのモチベーションを高め、従業員が積極的に健康活動を実施したくなる環境を整えます。nnfは、靴にセンサーやLEDなどを埋め込み動きに合わせて光や音が変化するアーティストやパフォーマー向けのスマートフットウェア「Orphe(オルフェ)」を開発しています。2018年よりモーションセンサーや通信機能を搭載した交換式モジュールを共通規格とするスマートフットウェアのプラットフォーム「ORPHE TRACK」を開発しており、スポーツ解析、ヘルスケア、見守り、医療といった分野への応用を進めています。今回3社は、「ORPHE TRACK」と「Yume Coin」を組み合わせ、歩行異常を早期発見する仕組みと、それを改善する行動を推進する仕組みを開発しました。「ORPHE TRACK」に組み込まれた各種センサーを活用して、歩幅や歩行速度、移動距離だけでなく、通常の歩数計やスマートフォンアプリでは測定できないような足の着地角度や持ち上げた足の運び方などを3次元的に分析します。糖尿病や認知症で特徴的と言われている小さい歩幅で足を持ち上げずに歩く兆候が発見された人に対して、正しい歩行姿勢や中強度運動である早歩きなどを一定時間行った際に、ご褒美として「Yume Coin」のインセンティブ・ポイントを付与することで、行動変容を推進します。この効果を確認するために、8月から一般の方々の協力を得て、実証実験を進めます。実証実験を通じて、認知症などの発症前の各ステージの歩行の特徴の詳細を分析し、予防や未病に役立てる仕組みを検討します。また、ブロックチェーン技術を活用して、歩行以外のさまざまな健康に関する個人データもセキュアに管理しており、多様なデータを結びつけることで、早期発見や行動促進の精度を高めていきます。また7月31日(火)に開催する「イスラエル デジタルヘルスケア イノベーション最前線セミナー」において、関連するデモを行います。歩行分析から行動変容までの概念図用語解説※ ブロックチェーンデータ取引の台帳を一箇所で集中管理するのではなく、多数で管理することで、データ取引の履歴の改ざんを極めて困難にする仕組みです。重要なデータをセキュアに管理することが可能になります。沖電気工業株式会社は通称を OKI とします。『Yume Coin』は、沖電気工業株式会社にて登録商標申請中です。その他、本文に記載されている会社名、商品名は一般に各社の商標または登録商標です。