ORPHEと慶應義塾大学SFC研究所ソーシャル・ファブリケーション・ラボが協力して開発した3Dプリンタ製フットウェアが、一般社団法人フェーズフリー協会が主催する第1回フェーズフリーアワードでオーディエンス賞を受賞しました。この3Dプリンタ製シューズはORPHEと慶應義塾大学SFCの協力によるプロジェクトの成果です。ORPHEが3Dプリントを専門とする慶應義塾大学SFC研究所ソーシャル・ファブリケーション・ラボと協力したこのプロジェクトでは、災害が起きた際に靴に求められる「すぐに着用でき、かつ長距離歩いても脱げないこと」や「がれきや危険な破片を踏んだ際にも、怪我無く安全に歩ける厚みがあること」といった要件を満たす新たな靴のデザインと製法を開発しました。本プロジェクトではORPHEはシューズ骨格部分の設計・アッパー表面意匠素材データの提供・ソール表面意匠素材のデータ提供・ペレット素材の選定・カスタムパラメータの提示などにおいて協力しています。この3Dプリンタ製フットウェアは足の型を独自開発の3Dスキャン装置で読み取り、3Dプリンタによって一品生産するため、個人ごとに好みの色にカスタマイズしたり、靴底曲面形状を調整できます。また接着剤や縫製を使用せずに単一素材のみで制作することで、使用後も100%リサイクルが可能となっています。この3Dプリンタ製フットウェアにはセンサーデバイスORPHE COREを内蔵できるため、利用者の歩行データを計測できます。このデータは利用者の日常的な健康に資するだけでなく、地図情報と紐づけた避難訓練等にも応用可能です。このフットウェアは2020年12月から2021年2月にかけて慶應義塾大学と鎌倉市が共催した「データウォーク@かまくら」ワークショップで実際に市民に利用され、初期的なユーザテストも行われています。ORPHEと慶應義塾大学SFCは引き続き新しい歩行体験を目指して研究開発を進めていきます。フェーズフリー個別化フットウェア | PHASE FREE AWARD (フェーズフリーアワード)慶應義塾大学SFC研究所ソーシャル・ファブリケーション・ラボと 株式会社no new folk studioは、3Dスキャンと3Dプリントによる 「フェイズフリー個別化フットウェア」を共同開発 ~災害時にもつながる日常の新たな歩行体験を実現~ | 慶應義塾大学SFC研究所